このたび、第169回日本獣医学会学術集会を日本獣医生命科学大学にて開催できますことを、大変光栄に存じます。
本大会のテーマ「獣医学がつなぐ未来、拓く世界」には、獣医学が人と動物、生命と社会、地域と世界を結び、新たな価値を創造する学問であるという思いを込めました。
日本の獣医学は、明治初期の富国強兵・殖産興業政策のもと、軍馬の育成と家畜衛生の確立を目的に始まりました。以来140年余にわたり、獣医学は感染症対策、公衆衛生、食の安全など、社会の要請に応えながら発展してきました。今日では、医療・産業・環境・福祉など幅広い領域に広がり、「One Health」「One Welfare」の理念のもと、人の健康、動物の福祉、環境の調和を包括的にとらえる社会モデルの実現に向けて、その役割はいっそう高まっています。
日本獣医生命科学大学は、明治14年(1881年)、9人の陸軍獣医官により創立された日本最古の私立獣医学校を起源としています。本学の学是「敬譲相和(けいじょうそうわ)」は、互いを敬い、譲り合い、調和をもって学び合う精神を示しています。本学を会場とする本大会が、この理念を体現する場となり、多様な知と人を結び、新たな未来を拓く契機となることを願っております。
近年、愛玩動物看護師の国家資格化から5年を迎え、チームとしての医療体制が整いつつあります。本大会では、獣医学に加え、獣医看護の教育・研究に携わる教員や学生にも広く参加いただき、チーム獣医療の発展と次世代育成を共に考える機会としたいと考えています。
東京での開催は10年ぶりとなります。会場の武蔵境キャンパスはJR中央線武蔵境駅から徒歩3分、緑豊かな武蔵野の地に位置しています。学会の合間には、ぜひ東京の自然と文化の魅力を存分にお楽しみください。
多数の会員の皆さまのご参加を心よりお待ち申し上げております。